狭き門と広き道

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「狭き門より入れ。滅びに至る門は大きくその路は広く、これより入る者多し」

これは聖書にある言葉です。
「狭き門より入れ」というのは何かをするときは困難な道を選ぶ方が自分を鍛えることになるということです。
「滅びに・・・」の後の言葉は大体想像がつきますよね。

大きな門や広い道は、たくさんの人を招くためのものです。
そして、狭い門は人目につきにくく大きな門は人目につきやすい。

この現代社会は様々な情報があふれ、インターネットで調べれば欲しい情報がすぐ手に入ります。
魅力的な言葉や誘い文句が飛び交う中、自分にとって必要な情報を取捨選択する能力(メディアリテラシー)が必要となります。

「美大出身じゃなくても活躍できる!」なんてフレーズで、生徒たちをたくさん集めようとしている教育機関もあります。
その多くが美大卒ではないクリエイターを取り上げて紹介されていたりします。
「専門の教育をうけずにここまできました!」とか「実は美大出身ではないんです!」といった魅惑の言葉が並んでいます。

美大の受験準備をせずに進学できてその上、美術関連の仕事につけるなら・・・と、そういった場所に進学を安易に決めてしまうのは危険だと思います。

また、大学であっても毎年同じ人を広報に使っているようなところは要注意です。
正直あまり人気が無く倍率の低いところだったりします。

自らの努力で活躍することができた一握りの卒業生を担ぎ出して広報活動をするのです。
ですが、活躍できているのは「どんな環境でも頑張ることのできる人だった」ということに過ぎません。

世の中には美術の専門機関を経ずに成功している人や活躍している人たちもいます。
簡単に活躍できているように見えるかもしれませんが、決して楽な道ではなかったはずなのです。
そこにも必ず「努力」があったはずです。

美術系への進学を決めた人たちを待っているのは、多くの誘い文句や勧誘です。
キラキラと希望に満ち溢れているかのように見える広き道と大きな門です。

果たしてそれが、自分が進むべき道なのでしょうか。
間口を大きく広げている場所は、もしかしたら色々と諦め続けてきた人たちがいる場所かもしれません。

きちんと自分にとって重要なことは何なのかを見極めていくことが大事だと思います。

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