「美大といえば!」編
この文章を書くにあたり、現在予備校に在籍している生徒や講師陣、私の友人にも色々と相談に乗ってもらいました。
その中で美術系の人々が周りの人にされた質問や疑問について、参考になりそうなものを抜粋してみました。
私たち美術に関わって生きている人間にとっては当然なことも、周囲の人達からしてみたらわからない事だらけなんだなぁ、と妙に感心してしまいました。
確かに、自分とは違う分野のことは全くわかりませんよね。
言ってもらえないと気づくことができなかったことも多々あり、とても興味深かったです。
映画やアニメ、漫画の影響が強いのかなという印象です。
それでは、まず「美大といえば!」の言葉から始まりそうな質問と答えです。
◆画家が持ってる木のパレット
パレット(絵の具を乗せて置き、混色をする板のこと)は、そういえば映画やアニメなどで絵かきが出てくると必ずと言っていいほど穴があいた流線型の木の板を持っていますよね。
パレットは画家の象徴の一つなのかもしれません。
ですが、現代では紙のパレットを使うのが一般的です。
美術の道具も進化します。
木のパレットを使っている人もいますが現代では、ほぼ皆紙のパレットを使っています。
付箋のようにめくって捨てられる便利なものです。
汚くなったら、ポイっと捨てます。
◆小さいころから絵がうまかったんでしょう?
確かに小さい頃から得意だった人も多いと思います。が、そうではない人も多いです。
練習と努力でカバーしてきました。
絵を描く事はみんな幼いころから好きだったと思います。
あと、センスや才能の有無も正直に言ってあまり関係ないのではないかなとも思います。
私が高校生だった頃、自分より良い作品を作る器用な友人はたくさんいました。
私の美術の成績もクラスでトップではありませんでした。
ただ、やるのか、やらないか、だけだと思います。
◆ヌードって本当に描くの?
これもかなりの割合で聞かれます。
描きます!特に油画科はたくさん描きます!
なぜかというと、人間の裸というのは絵画の勉強に非常に役立つからです。
うらやましいなぁなんて言われることもあります。
もちろん私も何度もヌードを描きました。
しかしながら興奮するかと言われると、しません。
(正直に言うと最初の一回目の、時間にするとほんのちょっとでした。)
ただひたすら対象を観察します。
でももしかすると、絶世の美女であれば話は違うかもしれません(笑)
ただ、私個人としてはヌードモデルさんと深い仲になった事は一度もありません。向こうもプロですので。
◆意外と有名人に美大卒が多いんだね!
意外でしょうか?(笑)
そう言われてみると、美大にも芸能界に進む人もいますね。
伊勢谷友介さん、松任谷由美さんなど、結構多くいます。
マルチな才能ですごいですよね。
美大卒、目立つんでしょうか?
◆3浪4浪は当たり前!?
そうでもありません。
もちろん、自分の進みたい学校を目指して3浪4浪をする生徒もいます。
確かに一般よりその人数は多いかもしれません。
そしてさらに、結局合格できない人もいます。
でも、現役で合格する生徒もたくさんいます。
これは「就職できない」「変人」「貧乏」に並ぶ美大進学者を減らす最もネガティブなイメージの一つです。
(管理人へのご連絡は不要です)